海外旅行にはeSIMとポケットWiFiどっちがいい？後悔しない選択を解説

海外旅行へ行く際、やはり海外でも日本と同じようにインターネットが利用できれば非常に便利です。

現地でのインターネット環境は情報収集やナビゲーション、緊急時の連絡など、欠かせない「必須手段」となりつつあります。

そんな海外でのインターネット手段として最近人気となってきているのが「eSIM」です。

eSIMは、ダウンロードしてプロファルをインストールするだけで、SIMや端末を受け取る手間なく、その場で海外でのインターネット環境が手に入る簡便さがウケているのも人気となっている理由の一つでしょう。

ただ、それまで主流だった海外でのインターネット手段である「海外専用ポケット型Wi-Fi」と比較すると、「どっちがいいかわからない」という疑問も当然出てきます。

本記事では、海外でのインターネット接続手段として注目されるeSIMと海外専用ポケット型Wi-Fiの特徴、メリット・デメリットを徹底比較し、シーン別にどちらが最適かを解説します。

海外旅行でのインターネット手段に悩んでいる方、ぜひ最後までご覧ください。

そもそも海外旅行にWi-FiやeSIMなどのインターネット環境は必要

そもそもですが、海外旅行において「インターネット環境は必須」ということはまず先に理解しておきましょう。

ひと昔前では、現地の情報は日本から持っていった観光ガイドブックを見ながら収集し、観光していましたが、現在ではガイドブックすらも電子化しスマートフォンで閲覧する時代になっています。

加えて、言語の壁を突破する「同時翻訳アプリ」や現地の地図情報、観光情報などの様々な情報がすべてインターネットを接続することで得られるようになりました。

つまり、現代の観光スタイルでは、海外旅行にはインターネット環境が必須なのです。

加えて、緊急時の連絡の際も自身のスマホであればLINEやメールなどで日本へ連絡することもできます。

リアルタイムで観光している写真をSNSなどにアップロードすれば、現地にいながらにして「映える写真」もシェアできるため、より充実した海外旅行となることでしょう。

どっち？の結論：海外旅行ではポケット型wifiよりeSIMがおすすめできるシーンが多い

一概には言えませんが、海外旅行では、ポケット型WiFiよりもeSIMの方が便利となるシーンが多い傾向があると筆者は考えています。

これら二つのインターネット手段は、利用シーンによって便利度合いが異なります。

二つのインターネット手段を比較した表をご覧ください。

	eSIM	ポケット型WiFi
入手	インターネットで購入 配送なし その場で開通	インターネットでレンタル手続き 配送もしくは空港レンタル 入手まで時間がかかる
返却	不要	必要 郵送もしくは空港窓口返却
導入難易度	やや高い	低い
データ容量	最大1日あたりの上限なし	最大1日あたりの上限なし
回線共有の可否	できる（テザリング） スマホ発熱リスクあり バッテリー消費が多い	できる 発熱リスク低い
料金	1日あたり1,000円以下 （渡航国による） 返却費用：不要 端末補償費用：不要	1日あたり1,000円以下 （渡航国による） 返却費用：必要 端末補償費用：必要
荷物増減	なし（スマホのみ）	あり （モバイルルーター・充電器）

二つを比較して決定的に異なる点は「入手返却」「回線共有」の2点です。

eSIMはその場で開通可能となっており、そもそも「通信できる権利」を購入するだけとなっているため、端末の入手や返却の必要がない一方で、モバイルルーターは入手までに時間がかかり返却が必要です。

一方、モバイルルーターは複数人で利用できるのに対して、eSIMはスマホ本体のテザリング機能を使わないとグループでのインターネット回線の共有は難しく、バッテリー消費も多いため現実的とは言えません。

これらの特徴を踏まえるとeSIM/ポケット型Wi-Fiのいずれかが向いているのは、旅行目的によって異なることがわかるでしょう。

eSIMに関しては、導入に関して面倒に感じる方もいらっしゃいますが、現在の旅行スタイルを考えると、eSIMの方が向いている方が多いのではないでしょうか。

次項では、それぞれのメリットとデメリットについて詳しく見ていきましょう。

海外旅行専用eSIMのメリットとデメリット

最近になってよく耳にするようになったeSIMという言葉ですが、まだまだご存じではない方も多いのではないでしょうか？

eSIMとはスマホ本体に内蔵された「書き換え可能なSIMカード」のこと。

通信情報のデータのみを購入してダウンロード、インストールすることで、SIMカードの到着を待たずにその場で通信できるため、「オンラインで手続きが完結する」という大きなメリットがあるのです。

一方で、eSIMは従来の物理SIMカードとは異なり、インストールする必要があり、手順が少々わかりにくいことがよくデメリットとして挙げられます。

最近のスマホに関しては、多くの機種がeSIMに対応してきており、iPhoneXR/XS以降のiPhoneであればeSIMに対応していることを考えると、スマホが原因でeSIMが導入できない可能性は少ないでしょう。

海外旅行専用eSIMのメリットとデメリットまとめ

メリット	デメリット
現地到着後すぐに利用可能 SIMカードの差し替えが不要 複数国で利用できるプランがある オンラインで手続きが完結する	対応端末でしか利用できない 初期設定がやや複雑なことがある 利用後のサポート体制が限定的な場合がある

海外旅行専用のポケット型Wi-Fi（モバイルWi-Fi）のメリットとデメリット

eSIMが登場する前は、海外旅行先でのインターネット手段といえば、海外専用のモバイルルーター（ポケット型Wi-Fi）が主流で、現在でも利用する方は大勢いらっしゃるでしょう。

ポケット型Wi-Fiの最大のメリットは、複数人で同時に利用できることです。

特に、グループ旅行などでは、ポケット型Wi-Fiが一台あれば複数人で同時にインターネット接続ができるため非常に重宝するでしょう。

その一方で、レンタル手続きや端末返却が必要となるほか、旅行へ持って行く荷物が増える、レンタル費用だけでなく端末自体の盗難紛失補償費用なども必要となるため、金額的も若干高額隣やすい点がデメリットと言えます。

海外旅行専用モバイルルーターのメリットとデメリットまとめ

メリット	デメリット
複数の端末を同時に接続可能 家族やグループでシェアできる スマホのローミング料金を気にせず利用できる	レンタル料金が高額になる場合がある 端末の持ち運びがややかさばる バッテリーの持続時間に注意が必要 レンタル手続きと返却手続きが必要 紛失時のリスクがある 補償保険等の費用が別途かかるケースが多い

シーン別で比較！ポケット型Wi-FiとeSIMどっちがいい？

このように、最近の海外旅行では、従来の海外専用ポケット型Wi-Fiに加えて、海外専用eSIMのシェアが徐々に大きくなってきている印象です。

一見便利そうに見えるeSIMですが、利用するシーンによってはポケット型Wi-Fiの方が使い勝手が良いことがあります。

ここからは、海外旅行のシチュエーション別で、どのようなケースでどちらの通信手段がおすすめか、解説していきましょう。

ケース1.バックパッカーで一人旅

一人で海外旅行へ行くのであれば、海外専用eSIMがおすすめです。

バックパッカーで第一に考えるべきは「荷物を減らすこと」。

嵩張るポケット型Wi-Fiよりもいつも使っているスマホ一つで海外でもインターネットができるeSIMの方がフットワークが軽くなるでしょう。

加えて、複数の国を跨いで旅をする場合でも、海外専用eSIMであればその都度購入することで、複数の国にも柔軟に対応することが可能です。

ケース2.仲良しグループで海外旅行

2人から3人の少人数グループ旅行であれば、海外専用ポケット型Wi-Fiがおすすめです。

ポケット型Wi-Fiのメリットは、一台で複数人が同時にインターネット接続を楽しめる点と言えます。

ポケット型Wi-Fiなら複数台のスマートフォンやタブレットを1台でカバーでき、グループ全体で回線をシェアできるため、家族や友人同士での利用に向いていると言えるでしょう。

3.ビジネス目的での出張

ビジネス目的での出張の場合は、eSIMの方が良いでしょう。

ビジネスシーンでもパックパッカーと同様に、可能な限り荷物が少ない方が都合が良いケースが多いです。

また、IP電話を用いた日本とのやりとりを行うケースであれば、可能な限り高速通信が可能で大容量のものが求められます。

そういった点では、大容量プランを用意していたり、容量を使い切った場合にも追加購入が簡単にできるeSIMの方が向いていると言えます。

まとめ

以上、海外旅行でのインターネット手段について、eSIMとポケット型Wi-Fiを比較してきました。

このように、同じインターネット手段でも、利用シーンによって向き不向きがあることがお分かりいただけたでしょう。

それぞれのメリット・デメリットを踏まえ、自分の旅行スタイルに合わせた最適な通信手段を選びましょう。